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防災ヘルメットと防災頭巾はどっち?保護性能・収納性・使いやすさで比較

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地震に備えて頭を守る用品を用意しようとすると、「硬いヘルメットの方が安心なのか」「防災頭巾の方が収納しやすく使いやすいのか」で迷います。最近は折りたたんで備蓄できる防災ヘルメットもあり、「ヘルメット=かさばる」とも言い切れません。

今回の代表例では、折りたたみヘルメットIZANO2は収納時の厚さが63mmです。一方、防災頭巾BZN-380Mの38×27×7cmは「商品サイズ」であり、収納時サイズとして示された数値ではありません。数値の意味が違うため、収納性を数字だけで直接比べることはできません。だからこそ、「ヘルメット=かさばる」「防災頭巾=薄い」とカテゴリ名だけで決めないことが大切です。

では、家庭の地震対策では何を基準に見ればよいのでしょうか。この記事では、通常型ヘルメット・折りたたみヘルメット・防災頭巾を、確認できる規格・認定、重量、収納方法、サイズ、装着までの手順に分けて比較します。どの用品なら自宅の置き場所と使う人に合うのか、順に整理します。

目次

公的情報では「ヘルメット、防災ずきん」の両方が非常持ち出し品に挙げられている

政府広報オンライン「災害時に命を守る一人ひとりの防災対策」では、非常持ち出し品の例として「ヘルメット、防災ずきん」が並んで掲載されています。

つまり、どちらも災害時の頭部保護用品として備える選択肢になります。一方で、公的情報は「家庭では必ずヘルメットを選ぶ」「防災頭巾の方がよい」といった順位付けをしているわけではありません。

そこで商品を選ぶときは、名前だけで判断せず、製品ごとにどんな規格・認定や試験情報が確認できるかを見ます。

ヘルメットと防災頭巾は、確認する規格・認定の仕組みが違う

防災ヘルメットと防災頭巾の「保護性能」を考えるとき、最初に押さえたいのは、両者が同じ試験で評価されている製品ではないという点です。

厚生労働省の「保護帽の規格」では、保護帽について「飛来・落下物用」や「墜落時保護用」などの構造・性能が定められています。「飛来・落下物用」は、飛んでくる物や落ちてくる物による危険から頭部を保護するための区分です。「墜落時保護用」は、墜落などによる頭部への衝撃を軽減するための区分です。

今回のヘルメット2製品、加賀産業KGBo-1BとDIC IZANO2は、いずれも「飛来・落下物用」「墜落時保護用」の検定に合格していると、メーカーが案内しています。

一方、日本防炎協会「防災頭巾等(完成品)」では、防災頭巾等を防炎製品の区分として設け、完成品について防炎性能試験と認定の仕組みを用意しています。今回のアイリスオーヤマ BZN-380Mは、日本防炎協会認定品とメーカー公式通販で案内されています。また、メーカーの商品ページでは、防炎性能・洗濯性能・衝撃吸収・毒性の4つの試験内容が示されています。

大切なのは、ヘルメットの国家検定と防災頭巾の認定試験を、同じ物差しとして数値比較しないことです。

BZN-380Mについてはメーカーが衝撃吸収試験の内容を示していますが、保護帽の規格には別の試験方法と性能基準があります。試験体、落下物、試験条件、判定基準が同じではないため、異なる制度の試験数値を並べて優劣は判断しません。

通常型・折りたたみ・防災頭巾を代表3製品で比較

家庭で選ぶ場面を具体的にするため、今回は次の3製品を代表例にします。

  • 通常型ヘルメット:加賀産業 KGBo-1B
  • 折りたたみヘルメット:DIC IZANO2
  • 防災頭巾:アイリスオーヤマ BZN-380M

まず、規格・認定と重量を分けて見ます。

製品タイプ確認できる規格・認定重量
加賀産業 KGBo-1B通常型ヘルメット飛来・落下物用、墜落時保護用(ほかに電気用)約350g
DIC IZANO2折りたたみヘルメット飛来・落下物用、墜落時保護用450g
アイリスオーヤマ BZN-380M防災頭巾 Mサイズ日本防炎協会認定品約230g

この3製品を見ても、「硬いヘルメットは必ず重い」「折りたたみなら必ず軽い」とは言えません。通常型のKGBo-1Bは約350g、折りたたみ式のIZANO2は450gです。

防災頭巾のBZN-380Mは約230gですが、軽いからといってヘルメットと同じ保護性能とは判断できません。まず規格・認定の違いを確認し、そのうえで収納や装着の条件を見ていきます。

通常型で組み立て工程を増やしたくないなら|加賀産業 KGBo-1B

加賀産業「KGBo-1B」は、折りたたみ機構を持たない通常型の防災用・作業用ヘルメットです。メーカー公式ストアでは、頭囲54~62cm、重量約350g、帽体はABS樹脂と案内されています。

標準装備品は、耳紐、アゴ紐、ハンモック、ヘッドバンド、衝撃吸収ライナーです。検定合格規格として「飛来・落下物」「電気」「墜落時保護」が示されています。

折りたたみ式と違い、使用前に帽体を展開する工程はありません。その代わり、保管するときも帽体の形がそのまま残ります。

使う前の準備を増やしたくないか、通常の形のヘルメットを置くスペースが家にあるか。この2点をセットで考える製品です。

収納時の厚さを抑えつつ2区分の検定を確認したいなら|DIC IZANO2

DICプラスチック「IZANO2」は、折りたたみ式のヘルメットです。メーカーは、厚生労働省の「保護帽の規格」のうち「飛来・落下物用」「墜落時保護用」の2つの国家検定を取得していると案内しています。

重量は450g、頭囲の目安は47~62cmです。メーカー公式サイトでは、収納時の厚さを63mmとしています。

ただし、非常時には折りたたまれた状態から使える形に展開しなければなりません。公式カタログには、手で上に押し上げ、3か所のロックが「カチッ」となるまで押し、すべてのロックを確認してから着用する手順が示されています。

収納性を見るときは、63mmという数字だけで判断しないことが大切です。3か所のロックを確認してから着用するところまで含めて考えます。

なお、IZANO2は電気用には使用できないとメーカーが案内しています。防災用ヘルメットでも、すべてが同じ使用区分を持つわけではありません。

軽さと防炎製品としての認定を確認したいなら|アイリスオーヤマ BZN-380M

アイリスオーヤマ「防災頭巾 Mサイズ BZN-380M シルバー」は、大人用Mサイズとして販売されている防災頭巾です。

メーカー公称の商品サイズは幅38×奥行27×厚さ7cm、質量は約0.23kgです。表生地はポリエステル100%、裏生地はモダクリル50%・ポリエステル50%、中わたはポリエステル100%です。

メーカーは日本防炎協会認定品として、防炎性能試験、洗濯性能試験、衝撃吸収試験、毒性試験の4項目を案内しています。あわせて、側面に耳穴があり、装着時に避難誘導などの声を聞ける構造であること、名札が付いていることも案内しています。

ここから「防災頭巾はヘルメットより火災に強い」「ヘルメットより衝撃に弱い」と一般化することはできません。分かるのは、この製品が日本防炎協会認定品であり、メーカーが上記の試験内容を示している、ということです。

「ヘルメット=かさばる」「防災頭巾=コンパクト」で決めない

次に、収納とサイズを見ます。

製品保管時の形メーカー公称のサイズ・収納情報対象サイズ
加賀産業 KGBo-1B通常形状のまま折りたたみ機構なし頭囲54~62cm
DIC IZANO2折りたたみ収納時の厚さ63mm頭囲47~62cm
アイリスオーヤマ BZN-380M柔らかい防災頭巾商品サイズ38×27×7cmMサイズ・大人用

BZN-380Mの「7cm」は、メーカーが示す商品サイズの厚さです。柔らかい防災頭巾と硬い折りたたみヘルメットの収納状態を、同じ体積として比べるものではありません。

それでも、IZANO2が63mmまで折りたためることを考えると、「ヘルメットだから防災頭巾より必ず厚くて収納しにくい」と決めるのは早すぎます。

一方、通常型のKGBo-1Bは折りたためず、重量は約350gです。収納の薄さ・重量・使用前の準備は別々の評価軸だと分かります。

先に家のどこへ置くかを決め、その場所に収まる形かどうかを確認すると選びやすくなります。

防災ヘルメットと防災頭巾を想定する危険、規格・認定、収納、使用者、装着手順の順で選ぶ流れを示す図解

「何秒で装着できるか」より、非常時に迷わない手順かを見る

記事企画では「装着時間」も比較軸の候補でしたが、今回の3製品を同じ条件で計測した公式の装着秒数は確認できませんでした。そのため、「防災頭巾は3秒」「通常型ヘルメットは○秒」といった比較はしません。

代わりに、製品ごとの構造と使用前の手順を見ます。

DICのIZANO2は、折りたたまれた状態から押し上げ、3か所のロックを確認してから着用します。加賀産業のKGBo-1Bは折りたたみ式ではありませんが、頭囲を合わせ、アゴ紐などが正しく使える状態にしておく必要があります。

アイリスオーヤマの防災頭巾のBZN-380Mは、今回確認したメーカー公式情報に、ヘルメットと同じ条件で比べられる装着時間の数値がありません。

秒数を推測するよりも、家族それぞれが自分の用品を迷わず着けられる状態にしておくことが重要です。平時にサイズや装着方法を確認し、説明書どおりに使えるようにしておきましょう。

家族分をそろえるなら「人数分」より先に誰が使うかを決める

家族分をそろえるときは、「人数分の個数を買う」だけでは十分ではありません。製品ごとに対応サイズが異なるため、誰がどの用品を使うかを先に決め、その人に合うサイズか確認することが必要です。

そのうえで複数個を持ち出す可能性があるなら、人数分にしたときの合計重量も見ておきます。

大人2人分を1個ずつ備えると、合計重量はどう変わる?

仮に大人2人が同じ製品を1個ずつ備えると、製品重量だけの単純計算では、加賀産業のKGBo-1Bは約700g、DICのIZANO2は900g、アイリスオーヤマのBZN-380Mは約460gです。

これは「軽い製品ほど安全」「2人ならこの製品を選ぶべき」という意味ではありません。2個を家庭に置いたときの重量差が見えるようにした、仮定の例です。

重量とあわせて確認したいのがサイズです。メーカー公称の範囲は、KGBo-1Bが頭囲54~62cm、IZANO2が47~62cmです。BZN-380Mは大人用Mサイズですが、今回確認したメーカー公式ページに、頭囲をcmで示した数値はありませんでした。

家族で共用できると決めつけず、誰がどの用品を使うかまで決めたうえで、サイズを確認してください。子どもが使う場合は、大人用Mサイズをそのまま流用せず、子ども向けサイズを含めて別に確認します。

まとめ|収納性だけでなく、想定する危険と確認できる規格から選ぶ

防災ヘルメットと防災頭巾は、見た目や収納サイズだけで「どちらが上」と決める用品ではありません。

今回の代表例では、加賀産業の通常型のKGBo-1BとDICの折りたたみ式のIZANO2は、いずれも「飛来・落下物用」「墜落時保護用」の検定に合格しているとメーカーが案内しています。一方、アイリスオーヤマのBZN-380Mは日本防炎協会認定品とメーカー公式通販で案内され、メーカーの商品ページでは防炎・洗濯・衝撃吸収・毒性の試験内容が示されています。

規格・認定の仕組みが異なるため、試験の数値を並べて単純に優劣を付けることはできません。

そのうえで、通常型のまま保管できるか、折りたたんで収納したいか、重量や対象サイズは自分に合うか、非常時に迷わず装着できるか、を確認します。

「何を想定して頭を守りたいか」→「何の規格・認定を確認できるか」→「家庭で保管・装着できるか」の順に、想定する危険と規格から考えると、自分の家庭に合う頭部保護用品を選びやすくなります。

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この記事を書いた人

防災用品を、住まい・人数・困りごと・予算などの条件から比較しています。官公庁・メーカー公式情報などの一次情報を重視しています。

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