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冬の停電で暖房が使えないとき何を備える?電気を使わない防寒グッズを比較

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冬に停電が起きると、エアコンやこたつが止まり、部屋を暖める手段がなくなります。ですが最初に探すべきは代わりの暖房器具ではありません。電気を使わずに体温を逃がしにくくする備えがあるかどうかです。

防寒の備えは「体を覆う物」「床に敷く物」「眠るための寝具」「持ち出し用の緊急補助」の4つの役割に分けて考えると、自宅に何が不足しているかが見えてきます。

まずは自宅にある毛布や掛け布団、厚手の衣類が「体を覆う物」の役割を満たせているかを確認し、足りない役割だけを補うという考え方で選んでいきます。

目次

冬の停電は「部屋を暖める」より先に体温を逃がしにくくする

暖房が止まったとき、まず頭に浮かぶのはポータブル電源や電気毛布かもしれません。ですが電気を使わない前提に立つと、最初の一手は違うものになります。自宅にある防寒着・毛布・掛け布団を集め、体から熱を逃がしにくい状態を作ることです。内閣府「広報誌『ぼうさい』平成27年冬号(No.81)」でも、大雪や停電への備えとして、車のトランクに毛布を積んでおくことや、停電・品薄に備えて日用品の備蓄を十分にしておくことが挙げられています。

暖房器具の代用品を探すことだけに気を取られると、すでに家にある毛布・掛け布団・厚手の衣類を「体を覆う物」として活用する視点が抜け落ちがちです。まずは自宅の寝具・衣類を確認し、その上で足りない役割を見極めるという順番を押さえておくと、無駄な買い足しを避けられます。

冬の停電時の防寒対策を「体・床・睡眠・持ち出し」の4つの不足から整理した図解。

床に座る・寝るなら「下に敷く物」が足りているか確認する

上から掛ける毛布や着る防寒着を増やすだけでは、床側の冷え対策にはなりません。水戸赤十字病院「もし避難所で生活することになったら~健康管理の注意点~」では、寒い季節に注意したい低体温症への対処として、地面に敷物を敷くことや毛布などで体を包むことが挙げられています。ここでの「地面に敷物を敷く」という一手が、在宅での停電時にも応用できる考え方です。

フローリングに座ったり、床に近い場所で一晩過ごしたりする場合、毛布が家に十分あってもマットがなければ、そこが不足している役割になります。すでに厚手の敷布団やマットレス、厚手のラグなどが自宅にあり床側の役割を満たせているなら、フォームマットを追加する必要はありません。「体を覆う物」と「床に敷く物」を分けて確認することが、買い足す順番を決めるポイントです。

冬の停電時は毛布や防寒着で体を覆うだけでなく、床に座る・寝る場合は床側に敷く物も確認することを示す2コマシーン画像

アルミ系シートは軽い緊急用。寝具の代わりにはしない

サバイバルシートのようなアルミ系の緊急用シートは、非常に軽く持ち出し袋に入れやすい反面、自分で熱を作り出す道具ではありません。HIGHMOUNT公式サイト「サバイバルシートII ゴールド/シルバー」でも、天候の急変による気温変化や雨・風から身体を守るための緊急用シートと説明されており、金色面が熱を吸収し銀色面が熱を反射するという性質を利用した製品です。

「軽くて安いから、これ1枚で冬の停電対策は完了」という考え方は、この製品の役割を超えた期待です。持ち出し用の緊急バックアップとしては候補になりますが、自宅で一晩過ごすための毛布や寝袋の代わりとして扱うものではありません。

アルミ系のサバイバルシートを冬の停電時の寝具そのものと考えず、持ち出し用の緊急補助と一晩眠るための寝具を分けて備えることを示す2コマシーン画像

一晩過ごすなら「掛ける物」だけでなく寝る状態まで作れるかを見る

起きて動いている時間の防寒と、横になって眠る時間の防寒では、必要な物が変わります。短時間の緊急補助であれば軽量なシート類でしのげる場合がありますが、一晩以上の停電を想定するなら、寝る姿勢を安定して作れるか、床からの冷えを抑えられるか、そもそも寝具の枚数が足りているかを確認する必要があります。

寝袋のメーカーが示す「快適温度」は、あくまで商品仕様としての数値です。居室の温度がその数値まで下がっても誰もが快適に過ごせるという保証ではありません。数字だけで判断せず、重量や収納サイズ、自宅の寝具の有無と合わせて選ぶことが必要です。すでに十分な掛け布団や毛布がある家庭では、寝袋を新たに買わなくても足りる場合があります。

たとえば、暖房が止まった夜を一晩過ごすなら

冬の夜に停電し、暖房が復旧しないまま就寝時間を迎えたとします。

一人暮らしで、すでに掛け布団や毛布、防寒着があるなら、最初からアルミシート・マット・寝袋を全部買う必要はありません。まず防寒着を着て毛布や掛け布団で体を覆い、フローリングなど床側の備えが足りなければ、CAPTAIN STAG EVAフォームマットのような「床に敷く物」を足します。

それでも一晩眠るための寝具が足りない場合は、Coleman マルチレイヤースリーピングバッグのような「眠るための寝具」が候補になります。一方、HIGHMOUNTのサバイバルシートは約48gと軽いため、自宅の寝具代わりではなく、避難時の緊急補助として持ち出し袋に入れておく、という役割分担ができます。

室温がどこまで下がるかや寒さの感じ方は住まい・天候・体調によって変わるため、「この組み合わせなら何℃まで大丈夫」とは言えません。それでも、家にある寝具を土台にして、床・睡眠・持ち出しの不足だけを補えば、暖房が戻るまでの一晩を過ごすための備えを組み立てやすくなります。

携帯発電機は屋内で使用しない。カセットこんろも暖房代わりに転用しない

停電時に、携帯発電機を屋内で使って電源を確保したり、カセットこんろを暖房代わりにしたりするのは危険です。この2つはそれぞれ別の理由で注意が必要です。

携帯発電機は、排ガスに一酸化炭素が含まれています。NITE「携帯発電機・カセットこんろ・モバイルバッテリーの使用にご注意ください」では、屋内では絶対に使用しないこと、屋外であっても風通しのよい場所で使用することが明記されています。停電時の非常電源として発電機を検討する場合でも、屋内では使用しないでください。

カセットこんろは、本来は調理用の器具です。日本ガス石油機器工業会(JGKA)「カセットこんろ・カセットボンベの安全な使い方」では、カセットこんろを調理以外の用途に使用しないよう注意を呼びかけており、木炭や練炭の火おこしなどに使うとカセットボンベが過熱し爆発するおそれがあるとされています。また、NITE「カセットこんろ『4.換気不足による不完全燃焼』」では、換気が不十分な状態で長時間使用すると、酸素が不足して不完全燃焼となり、一酸化炭素中毒に至るおそれがあるとされています。カセットこんろを暖房目的で使い続けることは、こうしたリスクにつながります。

電気を使わない防寒用品を中心に備えを組み立てておけば、カセットこんろを暖房目的で使ったり、屋内で携帯発電機を使用したりする危険な使い方を避けやすくなります。

不足している役割から3つの防寒用品を選ぶ

「体を覆う物」は、まず自宅にある毛布・掛け布団・防寒着で足りるかを確認します。そのうえで、買い足しが必要になりやすい「持ち出し用の緊急補助」「床に敷く物」「眠るための寝具」の3つを比較します。比較の目的は「どれが一番優れているか」を決めることではなく、自宅に不足している役割を見つけることです。

アルミシート・フォームマット・寝袋の役割の違いを示した図解。

表を見る前に、次の順番で確認してください。

  1. 自宅に不足している役割は何か(持ち出し用の緊急補助・床に敷く物・眠るための寝具)
  2. 持ち出し用として使うか、自宅で使うか
  3. 使用サイズ・収納サイズ
  4. 重量
防寒用品主な役割買い足す条件使用サイズ収納サイズ重量
HIGHMOUNT サバイバルシートII ゴールド/シルバー 22130持ち出し用の緊急補助持ち出し袋に軽い緊急用防寒がない約幅210×長さ130cm公式記載確認できず約48g
CAPTAIN STAG EVAフォームマット56×182cm M-3318床に敷く物床に敷ける物が自宅にない幅56×長さ182×厚さ2cm約13×12.5×長さ56cm約270g
Coleman マルチレイヤースリーピングバッグ 2000034777眠るための寝具冬用寝具が人数分足りない約90×200cm約52×29×38cm約4.9kg

持ち出し袋に軽い緊急用防寒がない場合はHIGHMOUNT、床に敷ける物がない場合はCAPTAIN STAG、一晩分の寝具が不足している場合はColemanが候補です。複数の役割が同時に不足していれば、組み合わせて補うことになります。

HIGHMOUNT サバイバルシートII ゴールド/シルバー 22130

メーカー公式サイトによると、重量は約48g、サイズは約幅210×長さ130cm、材質はアルミ蒸着ポリエステルです。約48gなので、持ち出し時の重量負担を抑えて緊急用シートを追加したい人に向きます。

厚みやクッション性を求める人には向きません。これ1枚を一晩の寝具代わりにしたい場合は、床側や睡眠用の役割を別に補う必要があります。

CAPTAIN STAG EVAフォームマット56×182cm M-3318

フローリングや避難先の床に座る・寝る人、上に掛ける物はあるが下に敷く物が不足している人に向きます。CAPTAIN STAG公式サイト「EVAフォームマット56×182cm」によると、製品サイズは幅56×長さ182×厚さ2cm、収納サイズは約13×12.5×長さ56cm、材質はマットが発泡ポリエチレンとEVA樹脂、バンドが合成ゴムです。キャプテンスタッグ公式楽天市場店「EVAフォームマット シングル ワイド」では、重量が約270gと記載されています。

持ち出し袋へ極小サイズで収納したい人には向きません。R値などが示されていないため、厚さ2cmという数値だけで他のマットより断熱性能が高いとは判断できません。

Coleman マルチレイヤースリーピングバッグ 2000034777

冬の停電で一晩以上、寝具が不足する状況を想定している人、在宅や車内などで収納スペースを確保できる人に向きます。Coleman公式オンラインショップ「マルチレイヤースリーピングバッグ」によると、アウターレイヤー・ミッドレイヤー・フリースの3レイヤー構造で、組み合わせにより快適温度が変わります。全レイヤー使用時は-5℃、アウター+フリースは5℃、ミッド+フリースは12℃という商品仕様が示されています。使用時サイズは約90×200cm、収納時サイズは約52×29×38cm、重量は約4.9kgです。

持ち出しで軽さを優先したい人、家にすでに十分な冬用寝具がある人には向きません。快適温度-5℃という数値は、あくまでメーカーが示す商品仕様です。室温がその温度でも誰もが快適という保証ではなく、重量や収納サイズ、自宅の寝具の有無と合わせて検討する材料として扱ってください。

まとめ|家にある物を確認し、足りない防寒の役割だけ補う

冬の停電対策は、暖房器具の代わりを探すことから始めるものではありません。自宅にある毛布・掛け布団・防寒着を確認し、体・床・睡眠・持ち出しのどこに不足があるかを見極めた上で、その役割だけを補う備え方です。

家に毛布や掛け布団、防寒着が十分にあるなら、全部を買い足す必要はありません。持ち出し用の軽い緊急備えが不足しているならHIGHMOUNTのようなアルミ系シート、床の冷え対策が不足しているならCAPTAIN STAGのようなフォームマット、一晩分の寝具が不足しているならColemanのような寝袋が候補になります。複数の役割が同時に不足している場合は、マットと既存の毛布、マットと寝袋のように組み合わせて補ってください。

自宅にある物と不足している役割を分けて考えれば、自分に必要な防寒用品だけを選べます。

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この記事を書いた人

防災用品を、住まい・人数・困りごと・予算などの条件から比較しています。官公庁・メーカー公式情報などの一次情報を重視しています。

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